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飲食フランチャイズの廃業率が高い理由|元加盟者が語る撤退の真実

2026 4/27
FC業種別比較
2026年4月27日

飲食フランチャイズの廃業率が高い理由、気になっていませんか?「FCに加盟すれば安心」と思いきや、思ったより早く撤退する人が後を絶たない。これ、ぜんぜん他人事じゃないんです。

私は整体・ピラティス・小顔整体など5ブランドにFC加盟してきた経験があります。1店舗目はスタッフ2人で月商300万円を達成して、「いけるじゃないか」と自信がついた。でもそこから多店舗展開で失敗して、最終的に借金3,000万円以上を抱えて撤退しました。

健康系と飲食系はジャンルが違うとはいえ、「なぜFCは廃業するのか」という構造的な問題は、業種を問わずほとんど同じです。この記事では、飲食FCの廃業率が高い本当の理由を、現場目線で正直にお伝えします。


目次

飲食フランチャイズの廃業率が高い理由の大前提|数字の裏側を見てほしい

foodfc-reasons-diagram-1.png

「FCに加盟すれば成功率が高い」という話、どこかで聞いたことありませんか?

確かに、ゼロからの独立と比べればFCはビジネスモデルが確立されています。とはいえ、廃業率が低いかどうかは別の話。ここがミソで、FC本部が公表する「成功率」と、実際に市場から退場していく店舗数は、ぜんぜん一致しないことが多い。

まず前提として、日本には飲食店だけで約50万店以上が存在しています。そのうちFCの店舗数は年々増えていますが、同時に閉店数も増えている。中小企業庁のデータをもとにした試算では、飲食店全体の廃業率は新規開業から3年以内で約50%、5年以内では約70〜80%という数字が出ています。FCであっても、この水準からそれほど離れていない業態は少なくない。

なぜそうなるか。理由のひとつが、本部が「廃業」を統計からうまく切り離していることです。契約解除・閉店・他のFCへの移行などを「廃業」と一括りにしない開示をしている本部もある。数字の見せ方に注意が必要です。

加盟を検討するとき、本部が提示する「成功事例」だけを見て判断するのは危険です。廃業した加盟店の数、撤退理由、どのタイミングで閉店が多いか——これらを必ず確認してほしい。

もうひとつ、飲食FCが特に廃業リスクが高い理由に、固定費の重さがあります。物件の賃料、設備の減価償却、食材コスト、人件費——これらは売上が下がっても毎月確実にかかってくる。しかもFCの場合はそこにロイヤリティ(本部に毎月払うお金のことです)が乗ってくる。売上が落ちた月でもロイヤリティは払い続けなければならない構造、これが廃業を加速させます。

あなたは「月商がこれくらいあれば大丈夫だろう」と試算していますか?その数字、本部の損益分岐点とズレてない?もう一度確認してみてほしいです。


ロイヤリティと固定費の二重圧力が経営を追い詰める

foodfc-reasons-diagram-2.png

ロイヤリティって、どのブランドも似たようなもんだと思ってない?

廃業率の話をするとき、避けて通れないのがロイヤリティの重さです。飲食FCのロイヤリティは、ブランドによって差がありますが、売上の3〜15%というのが一般的な範囲。「3%と15%で、そんなに違うの?」と思うかもしれない。違います。めちゃくちゃ違う。

たとえば月商300万円のお店があったとして、ロイヤリティが5%なら月15万円。10%なら月30万円。15%なら月45万円。この差は年間にすると180万〜360万円のキャッシュアウトになる。ロイヤリティが10%と15%では売上の5%の差だけど、利益に対してはとんでもない打撃になる——これが私が現場で感じたことでした。特に利益率が5〜10%前後しかない飲食店では、その差が「利益が出るか、赤字になるか」の分岐点になってしまう。

ロイヤリティ以外にも見落とされがちなコストがあります。広告費の本部分担金、システム利用料、研修費用、看板・内装の定期メンテナンス費用——これらが積み上がると、想定していた収益計画が一気に崩れます。

ぶっちゃけ、加盟前に本部から渡されるモデル収支は、ある程度「盛られている」ことが多い。最低ラインの数字を見るより、「最悪の売上でも固定費を払い続けられるか」という視点で計算し直すのが先です。

止まらないんです、本部への支払いって。売上がゼロでも契約が続く限り、ロイヤリティや固定費の請求は来る。だから運転資金、これだけで生存率が全然変わります。どれだけ積んでおけるかが廃業するかしないかのカギになります。

ロイヤリティの仕組みについてはこちらの記事で詳しく解説しているので、契約前にぜひ読んでみてください。


運転資金不足が廃業の引き金になる|私の失敗談

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ちょっと私の話をさせてください。

1店舗目のFC加盟は、ほんとうにうまくいきました。スタッフ2人で月商300万円。整体業界でスタッフ一人当たりの月商が90〜110万円あれば安定と言われているので、これはかなり好調な数字でした。1年で利益が約1,000万円出て、「この調子でいけば多店舗展開すれば何倍にもなる」という気持ちになった。

これが、失敗の始まりでした。

1店舗目の成功パターンがそのまま通用すると思い込んで、運転資金をほぼ用意しないまま2店舗目、3店舗目と出店を続けた。ただ、2店舗目以降は社員の退職が続いて、売上が思ったように上がらない。初期費用として約1,000万円かけて出店した4店舗目は、売上不振が改善されないまま撤退を決断することになった。最終的に借金は3,000万円以上。これが私のFC経験のリアルです。

余談になりますが、このとき「経営者保証ガイドライン」(連帯保証を外せる制度)を知っていれば、もう少し違う動き方ができたかもしれないと思っています。

話を戻すと、運転資金の不足は飲食FCでも廃業の最大の引き金のひとつです。飲食店は開業直後に売上が安定するまでに時間がかかる。そこで資金が底をついてしまうと、どれだけ良いビジネスモデルでも立て直しがきかなくなる。

最低でも6ヶ月分、できれば12ヶ月分の固定費を運転資金として確保しておく——これが私の持論です。本部が「3ヶ月で黒字になります」と言っても、それは理想のシナリオ。現実はもっと時間がかかることが多い。

借り入れで初期投資を全額まかなって、運転資金がほとんど残っていない状態でのFC加盟は、廃業リスクを自ら高めているようなものです。めちゃくちゃ多いパターンなので、ここだけは気をつけてほしい。

FC加盟時に使える補助金(小規模事業者持続化補助金など)を活用することで、初期費用の負担を減らして運転資金を厚くすることもできます。契約前に調べておくと、初期費用の構成がガラッと変わることがある。

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本部サポートの差が廃業率を左右する|選び方を間違えると詰む

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飲食FCで廃業率が高い理由、もうひとつ見落とされがちなのが本部サポートの質の差です。あなたが検討しているFCのサポート、具体的に何をどこまでやってくれるか説明を受けましたか?

「FCに加盟すれば本部がサポートしてくれる」——これ、半分正解で半分間違いです。サポートの中身は本部によって、ほんとうに天と地ほど違う。

具体的に言うと、集客サポートの話。本部が全国的なテレビCMを打っていたり、デジタル広告を強化していたりするブランドと、ほぼ加盟店任せで広告費を別途請求してくるだけのブランドでは、同じ「FC」でも集客力がまったく違う。集客が本部頼みになっているのに、その本部のサポートが薄ければ、自力で集客しなければならない。飲食未経験の加盟者がそれをやるのはしんどい。

SVサポートも同じ。月1回来てくれる担当者と3ヶ月に1回しか来ない担当者では、経営上の課題への対応速度がぜんぜん変わります。ぶっちゃけ、サポートが薄い本部のFCに加盟するのは、旗だけ借りて戦場に丸腰で出るようなもの。

加盟前の説明会でSV(スーパーバイザー)サポートの頻度と内容を必ず確認すること。曖昧な回答しかしない本部には注意が必要です。

また、既存の加盟店に直接話を聞くのも絶対にやってほしいことです。本部が紹介する「成功した加盟店」だけじゃなく、自分で探して連絡を取ってみる。現場の人間が正直に話してくれることは多い。その声のほうが、本部の説明資料より100倍リアルな情報です。

教育サポートも同じで、スタッフが辞めたときに再研修が受けられるか、マニュアルはどれだけ整備されているか——これが廃業率に直結します。スタッフ定着率の低い飲食業界では、人材教育の仕組みが整っていないFCは慢性的な人手不足に悩まされることになります。

飲食FC選びで失敗しないためのチェックポイントについては、こちらの記事でまとめています。参考にしてみてください。


契約書の落とし穴|撤退コストを知らないまま加盟するのは危ない

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契約書、ちゃんと最後まで読んだことある?

廃業率の話をするなら、撤退時のリスクも絶対に触れておかないといけません。なぜ撤退がこんなに痛いのか。答えはシンプルで、契約書に撤退コストが隠れているからです。

FC契約書は平均で数十ページにわたる法律文書です。加盟金・ロイヤリティだけじゃなく、中途解約時の違約金・設備の原状回復費用・非競業義務(同業他社への転職や同業での独立を一定期間禁止する条項)など、撤退する際に重くのしかかる条件が細かく書かれていることがある。

私も契約書の読み込みが甘かった部分がありました。多店舗展開で失敗して撤退を決断したとき、契約上のしがらみで思ったタイミングで動けなかった経験がある。

FC契約書は必ず弁護士か中小企業診断士に見てもらうこと。費用は数万円かかりますが、撤退時のリスクと比べれば安い投資です。

非競業義務の範囲も要注意です。「○年間は同業種での独立・開業を禁止する」という条項が入っていた場合、撤退後に同ジャンルで再起しようとしても動けなくなる。飲食業に限った話じゃないですが、特に飲食FCはこの条項が厳しいケースがある。

加盟金の回収期間も必ず試算してほしいんです。加盟金(本部へのブランド使用料として最初に払う費用)は、売上から毎月コツコツ回収していくしかありません。100万〜300万円の加盟金を月の利益10万円で回収しようとしたら、それだけで1〜3年かかる。その間にロイヤリティも払い続ける。最悪の場合、回収しきれないまま閉店というケースもある。

FC撤退時の具体的なリスクと対策についてはこちらの記事も合わせて読んでみてください。


まとめ|飲食FCの廃業率が高い理由を知ったうえで判断してほしい

飲食フランチャイズの廃業率が高い理由、大きく4つにまとめられます。

ロイヤリティと固定費の二重圧力。運転資金の不足。本部サポートの質のばらつき。そして契約書に隠れた撤退コスト。

この4つ、加盟前から把握してるかどうかで結果がまるで変わります。

FCは「仕組みがある」というのは本当のことだけど、その仕組みに乗っかれば自動的に儲かるわけじゃない。私自身、1店舗目の成功に舞い上がって、運転資金を甘く見て失敗した。その経験があるから、これだけはっきり言えます。

加盟前に本部を疑うのは失礼じゃない。当然の権利です。数字を自分でも検証して、既存加盟店の声を聞いて、契約書を専門家に見てもらう。それだけで廃業リスクはぐっと下がる。全然変わってきますよ、判断の精度が。

あなたの独立が、後悔のないものになってほしい。そのために、情報は多く持っておいて損はないです。

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よくある質問

Q. 飲食フランチャイズの廃業率はどのくらいですか?

A. 正確な数字は本部によって開示基準が異なるため一概には言えませんが、飲食店全体の廃業率として3年以内に約50%、5年以内に70〜80%という試算があります。FCだから安全というわけではなく、ロイヤリティや固定費の重さ、運転資金の不足が廃業を早める主な要因です。加盟前に本部へ廃業・撤退の実績を必ず確認してください。

Q. 飲食フランチャイズで失敗しないために一番カギになることは何ですか?

A. 私の経験から言うと、運転資金を十分に用意することが最優先です。1店舗目の成功体験を過信して、2店舗目以降で運転資金がほぼゼロの状態で出店したことが私の失敗の根本原因でした。最低でも6ヶ月分、できれば12ヶ月分の固定費を手元に持った状態で加盟するのが鉄則だと考えています。

Q. ロイヤリティが高いFCは避けたほうがいいですか?

A. ロイヤリティの高さだけで判断するのは危ない。それに見合った本部サポートがあるかどうか、そこがカギになります。ただ、飲食店の利益率は5〜10%前後が多く、ロイヤリティが10%を超えるようなFCは構造的に利益が出にくい。契約前に「最悪の売上シナリオでも利益が残るか」を必ず自分で計算し直してみてください。

Q. 飲食フランチャイズの契約書で特に注意すべき点はどこですか?

A. 中途解約時の違約金・原状回復費用・非競業義務の3点は必ずチェックしてください。特に非競業義務は「撤退後○年間は同業他社での開業禁止」という内容が含まれることがあり、撤退後の再起に影響します。必ず弁護士か中小企業診断士に契約書を確認してもらうことをおすすめします。数万円の費用で数百万〜数千万円のリスクを回避できることがあります。

Q. 飲食フランチャイズに加盟するとき補助金は使えますか?

A. 使えるケースがあります。小規模事業者持続化補助金や、地域によっては創業支援補助金が活用できる場合があります。補助金を使うことで初期費用の一部をカバーして、運転資金を手厚くすることができます。ただし申請には要件や締め切りがあるため、加盟を決める前に地域の商工会議所や中小企業診断士に相談するのが確実です。

富永康太

富永康太(とみなが こうた)

株式会社DOP代表|FC5ブランド加盟経験

整体FC・ピラティスFC・小顔整体FCなど5つのFCブランドに加盟。借入をしてFC加盟→撤退→借金だけ残った経験あり。その失敗と学びをもとに、FC加盟を検討する方へリアルな情報を発信しています。
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