フランチャイズ本部の選び方で失敗する人が、後を絶ちません。脱サラして夢のオーナー経営を目指したのに、気づいたら借金だけが残った——そんな話、珍しくないんです。私自身、整体FCに加盟して1店舗目は月商300万円と好調だったのに、多店舗展開で躓いて最終的に借金3,000万円以上を抱えて撤退した経験があります。
あの時、本部選びの段階でちゃんと見るべきところを見ていたら、結果は違ったかもしれない。そう思うことが今でもあります。
この記事では、5ブランドに加盟してきた経験をもとに、本部選びで絶対に確認してほしい7つのポイントをまとめました。これから加盟を検討している方に、同じ失敗を繰り返してほしくないんです。
フランチャイズ本部選びで失敗する人に共通するパターン

「本部を信じていたのに、思っていたのと全然違った」という声、本当によく聞きます。
心当たり、ありませんか? 説明会でキラキラした成功事例を聞かされて、テンションが上がった状態で契約してしまう。あれ、ほぼ全員がやってしまうパターンなんですよね。
失敗する人に共通しているのは、本部が提示する数字を疑わずに鵜呑みにしていること。説明会での「平均月商〇〇万円」という数字、どんな条件の店舗の平均なのか、開業何ヶ月目からのデータなのか、ちゃんと確認した人ってほとんどいないんです。
私も1店舗目の成功体験があったせいで、2店舗目以降の出店判断が甘くなっていました。「自分はうまくいく」という根拠のない自信が、判断をにぶらせる。
もうひとつ多いのが、ロイヤリティ(本部に毎月払うお金のことです)の重さを軽く見てしまうパターン。ロイヤリティが10%と15%では、売上に対して5%の差しかないように見えます。ただ、月商200万円なら10万円の差。年間120万円です。これが利益を圧迫するとどうなるか——気づいたときには手元にキャッシュが残っていない、という事態になります。
ロイヤリティの仕組みについてはこちらの記事で詳しく解説していますが、契約前に必ず計算してみてほしいんです。粗利から逆算して、「本当にロイヤリティを払っても利益が出るか」を。
じゃあどうするか。答えはシンプル。「なんとなく良さそう」で決めるのをやめることです。本部選びは、チェックリストを持って、感情を抜きにして判断する。それだけで失敗のリスクは全然変わります。
本部のサポート体制で失敗しないための確認ポイント

本部によるサポートの差、これ天と地ほど違います。ほんとに。
SVサポートって、知ってました? スーパーバイザーが定期的に店舗を訪問して経営指導してくれる仕組みのことで、同じ業態のFCでも月1回ある本部とほぼ連絡が取れない本部があります。私が加盟した複数のブランドで、この差を体感してきました。
まずやってほしいのは、開業前研修の内容と期間を確認することです。「3日間の研修で開業できます」という本部、正直ちょっと怖い。技術系のFC(整体・エステ・ピラティスなど)なら、最低でも2〜4週間は研修があるかどうかを確認してください。
チェックすべきサポートの3つのポイントはこんな感じです。
まずやってほしいのは、SVが1人あたり何店舗を担当しているかを聞くこと。1人のSVが50店舗担当していたら、物理的に丁寧なサポートは無理です。理想はSV1人の担当が20〜30店舗以内だと私は考えています。
次に、集客支援の中身。「本部が集客をサポートします」という言葉だけで安心しないでください。具体的に「どんな媒体で」「誰が」「どんな頻度で」やってくれるのかを聞く。広告費(本部に集客のために支払う費用のことです)の負担が加盟者にある場合も多いので、毎月いくら広告費を払うのかを必ず契約前に確認してほしいんです。
あともうひとつ、既存オーナーへのヒアリングを必ずやること。本部が紹介する成功事例のオーナーだけじゃなく、自分で契約書に記載されている店舗一覧から直接連絡してみる。ぶっちゃけ、これが一番リアルな情報が取れます。本部が見せたくない部分が、自然と浮かび上がってくるんですよね。
契約書と資金計画で失敗しないためのフランチャイズ本部選び

ここ、めちゃくちゃ重要です。
契約書の中に、撤退リスクが隠れています。加盟するときに夢中になって読まない人が多いんですが、「中途解約時の違約金」「競業禁止条項」「契約期間の縛り」、この3つは必ず弁護士か行政書士に確認してもらってください。
私が経験した撤退の場面でも、契約書の中身によってダメージの大きさが全然変わってきます。競業禁止条項(同業態での開業を一定期間・一定エリアで禁止するルールです)が厳しい本部の場合、撤退後に身動きが取れなくなる。これは本当に痛かった。
資金計画で絶対に見逃してほしくないのが「運転資金」の確保です。
私が多店舗展開で失敗した原因は、ここに尽きます。1店舗目がスタッフ2人で月商300万円、年間利益約1,000万円と好調だったので、2店舗目以降も同じようにうまくいくと思い込んでいました。
でも現実は違った。社員が退職して、売上が安定しない時期が続く。そこで運転資金が尽きる。初期投資だけ計算して運転資金を用意しない出店は、ほぼ確実に詰まる。それだけの話です。開業後6ヶ月分の固定費(家賃・人件費・ロイヤリティ)を運転資金として別で確保しておくのが最低ラインだと私は考えています。
加盟金の回収期間も確認してください。加盟金が200万円として、月の利益が20万円なら10ヶ月で回収できる計算になりますが、実際にはそんなに単純じゃない。加盟金を回収できないまま撤退するFC加盟者は、思っているより多いんです。
余談ですが、FC加盟時に使える補助金や助成金が意外と見落とされています。FC加盟で使える補助金まとめも参考にしてみてください。
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フランチャイズ本部の財務状況と本部選びの失敗を防ぐ視点

本部の財務状況を見る、という発想がある人ってどれくらいいますか?
加盟者候補として説明会に行くと、本部は自分たちの良い面しか見せません。当たり前です。でも、加盟者がリスクを取って借り入れをして出店するわけですから、本部が本当に安定した経営をしているかどうかは絶対に確認すべきなんです。
株式会社であれば登記情報や決算公告が確認できる場合があります。本部の設立年数も重要。設立から3年未満の本部への加盟は、かなりリスクが高いと私は考えています。ビジネスモデルが本当に再現性があるのか、まだ証明されていない段階ですから。
ここがミソで、加盟店舗数の「増減」を見ることが大事です。「全国200店舗展開中!」という数字だけじゃなく、過去3年で何店舗増えて何店舗閉店したかを聞いてみてください。閉店数を正直に教えてくれる本部は、それだけで信頼できる可能性が上がります。教えてくれない本部は、そこは正直、疑ってかかってください。
あと、本部の利益構造がどこにあるかを考えてみてください。ロイヤリティで稼ぐ本部は、加盟者の売上が上がると本部も儲かる。つまり、加盟者が成功することが本部の利益につながる。だけど、加盟金と物品販売だけで儲ける本部は、加盟者が増えるほど本部が儲かる構造になっています。加盟者が成功しなくても本部は困らない、という状態。これ、かなり危険なシグナルです。
本部選びで失敗しないためのポイントはFC本部を見極めるチェックリストにもまとめていますので、合わせて確認してみてください。
借り入れと保証のリスクを理解したフランチャイズ本部の選び方

お金の話、しましょうか。みんな一番見たくない部分なんですよね。
FC加盟には多くの場合、数百万〜数千万円の初期投資が必要です。整体系だと開業コストが800万〜1,500万円くらいが相場で、私が失敗した店舗の初期費用は約1,000万円でした。
そのほとんどを借り入れで賄う人が多い。で、借り入れをするときに「個人保証」を求められます。会社として借りたお金でも、経営者個人が「返済できなかったら自分が払います」と保証する仕組みのことです。
個人保証を入れたまま複数店舗の借り入れをした場合、事業が失敗すると個人の財産に及ぶリスク、ありますよ。私が3,000万円以上の借金を抱えたのも、まさにここの怖さでした。
とはいえ、知っておいてほしいのが「経営者保証ガイドライン」の存在。一定の条件を満たせば個人保証を外せる可能性がある仕組みで、金融機関との交渉で活用できます。FC加盟の借り入れを検討している方は、この制度について銀行や信用保証協会に相談してみてほしいんです。
本部を選ぶ段階で確認してほしいのが、日本政策金融公庫や制度融資の活用実績がある本部かどうかです。本部として融資サポートをしてくれる体制があるかどうかは、加盟後の資金繰りに直結します。
本部への支払いって、止まらないんです。売上が下がっても、ロイヤリティも家賃も人件費も待ってくれない。だからこそ加盟前の段階で財務リスクを最大限に把握しておくこと——これが失敗を防ぐ最大のカギになります。
まとめ:フランチャイズ本部の選び方で失敗しないために
本部選びで見るべきポイント、いくつか挙げてきましたが、結局一番大事なのは「自分の頭で判断すること」だと私は考えています。
説明会の熱量に流されない。本部が見せる成功事例だけで判断しない。ロイヤリティ・運転資金・契約書の中身・本部の財務状況・既存オーナーの声——これだけ確認できれば、少なくとも「知らなかった」で失敗するリスクは大幅に減ります。
私は1店舗目の成功に慢心して、確認すべきことを確認しないまま突き進みました。その結果が借金3,000万円です。あの経験から言えるのはひとつ。「なんとなく大丈夫だろう」は、一番危ない思い込みです。
これからFC加盟を検討しているあなたには、慎重に、でも前向きに動いてほしい。正しく選べば、FCは確かに独立の強力な手段になります。焦らず、一個ずつ潰していきましょう。それだけでいい。
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よくある質問
Q. フランチャイズ本部を選ぶとき、最初に何を確認すればいいですか?
A. まずロイヤリティの割合と月額固定費の合計を確認してください。次に既存加盟店オーナーへの直接ヒアリングを強くおすすめします。本部が紹介する成功事例だけでなく、自分で店舗リストから連絡を取ってみる。これだけで、説明会では絶対に聞けないリアルな情報が手に入ります。
Q. フランチャイズ本部選びで一番多い失敗パターンは何ですか?
A. 私が見てきた中で一番多いのは、「初期費用は計算したけど運転資金を用意しなかった」パターンです。開業後しばらくは売上が安定しません。その期間を乗り切るための資金がないと、黒字化前に撤退せざるを得なくなります。開業後6ヶ月分の固定費は別で確保しておくのが最低ラインだと考えてください。
Q. 契約書で特に注意して読むべき箇所はどこですか?
A. 「中途解約時の違約金」「競業禁止条項の期間と範囲」「契約更新条件」の3つは必ずチェックしてください。特に競業禁止条項は、撤退後に同業で再起できなくなるリスクがあります。必ず弁護士や行政書士に確認してもらうことをおすすめします。契約後では遅いんです、ここは。
Q. 設立年数が浅いフランチャイズ本部は危ないですか?
A. 設立3年未満の本部は、ビジネスモデルの再現性がまだ証明されていない段階です。リスクが高いのは確かです。ただ、設立年数だけで判断するのではなく、直営店での実績期間・加盟店の閉店率・本部の財務状況も合わせて確認してください。年数が浅くても透明性が高い本部もあります。
Q. フランチャイズ加盟に使える補助金はありますか?
A. あります。小規模事業者持続化補助金や創業補助金が活用できるケースがあります。ただし、補助金は後払いが基本で、採択されるまでに時間がかかるため、初期資金として当てにしすぎるのは危険です。資金計画は補助金なしで成立させた上で、「取れたらラッキー」くらいの位置づけで考えてほしいです。

