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フランチャイズ多店舗展開のメリット・デメリット|3,000万円の借金を抱えた私が本音で語る

2026 5/28
FC加盟の基礎知識
2026年5月28日
フランチャイズ多店舗展開のメリット・デメリット|3,000万円の借金を抱えた私が本音で語る

フランチャイズの多店舗展開には、スケールメリットや収益拡大という魅力がある一方で、一歩間違えると取り返しのつかない借金を抱えるリスクがあります。私自身、整体FCに加盟して1店舗目は月商300万円という好調なスタートを切りながら、多店舗展開で失敗し、最終的に借金3,000万円以上を抱えて撤退した経験があります。

「1店舗がうまくいったから、増やせばもっと稼げる」——この考えが、どれだけ危険かを身をもって知っています。

この記事では、そんな経験をもとに多店舗展開のリアルな実態を書きました。夢だけ語るつもりはありません。失敗パターンも、うまくいく条件も、ぜんぶひっくるめて正直にお伝えします。


目次

フランチャイズ多店舗展開の主なメリット

フランチャイズ多店舗展開の主なメリット

多店舗展開って、ほんとに「掛け算で儲かる」と思いますか?

「1店舗で月商300万なら、3店舗で900万じゃん」——私もそう思ってました。ただ、正確に言うと、多店舗展開のメリットは単純な掛け算じゃなくて、もう少し構造的なところにあります。

まず大きいのは、スケールメリットによるコスト削減です。たとえば求人広告費。1店舗で求人を出すより、「2〜3店舗合同採用」で出したほうが費用対効果は上がりますよね。消耗品の仕入れや研修コストも、店舗数が増えるほど1店舗あたりの負担は下がっていく。これはわかりやすいメリットです。

次に、ブランド認知の広がりによる集客力の底上げ。同じエリアに複数店舗を構えると、「あ、よく見るな」という心理的な信頼感が生まれます。マーケティング用語では「ドミナント戦略」と言います。要は、狭いエリアに集中出店して地域での認知を独占する戦略ですね。コンビニチェーンなんかが典型例です。

そして見逃せないのがキャッシュフロー(お金の流れ)の安定化です。1店舗だけだと、その店の売上が落ちたとき逃げ場がない。とはいえ複数店舗あれば、A店が不振でもB店でカバーできる。リスク分散という意味では、多店舗展開は理にかなっています。

意外と気づかれていないのが「スタッフのキャリアパス問題」です。1店舗だけだと、優秀なスタッフが「上がない」と感じて辞めやすい。複数店舗があれば「店長になれる」「エリアマネージャーになれる」というキャリアの出口を作れるんです。採用・定着の観点でかなり効いてきます。これ、ほんとに大事。


フランチャイズ多店舗展開のデメリットと失敗パターン

フランチャイズ多店舗展開のデメリットと失敗パターン

多店舗展開のデメリット、メリットより重いです。ぶっちゃけ、そう断言します。

私が一番痛感したのは、「1店舗目の成功モデルが2店舗目以降に通用しない」という現実です。失敗した人のほとんど、ここに気づくのが遅い。

1店舗目って、オーナー自身が現場に張り付いているから回るんですよ。私も整体FCの1店舗目は、ほぼ毎日現場にいた。スタッフ2人と私で、月商300万円。1年で利益は約1,000万円。「これ、増やせるじゃん」と思った。

とはいえ、2店舗目を出した瞬間、私は現場に半分しかいられなくなった。当然、1店舗目のクオリティが少し下がる。2店舗目は立ち上がりに時間がかかる。人件費は2倍になる。売上は増えているのに、手元のお金がどんどん減っていく——これが多店舗展開の典型的な罠です。

原因はロイヤリティの重さです。1店舗のとき月商300万でロイヤリティが10%なら30万円。3店舗で月商600万(つまり1店舗あたり落ちている)でも60万円。売上が増えてもロイヤリティの絶対額は増える。これが経営を圧迫するんです。

致命的だったのが「運転資金」の不足。これが一番の死因です。運転資金(お店を維持するための日々のお金)を十分に用意しないまま出店し続けた。4店舗目が売上不振に陥ったとき、もう手が打てなかった。社員の退職も重なって、完全に資金ショートしました。

もうひとつのデメリットが、管理コストの爆増です。スタッフが増えれば労務管理も複雑になる。シフト、採用、研修、クレーム対応——1店舗のときは自分がぜんぶやれたのが、複数になると仕組みがないと崩壊します。マネジメント力がない状態で多店舗展開をやると、地獄でした。実際に。

フランチャイズの契約書に関するリスクについてはFC契約書の確認ポイントを解説した記事もあるので、あわせて読んでみてください。


多店舗展開で失敗しないために知っておくべきお金の話

多店舗展開で失敗しないために知っておくべきお金の話

「お金の話をちゃんとしてくれる人が少ない」——FC業界の問題だと思っています。あなたも、具体的な数字を教えてもらえないまま説明会を終えた経験、ありませんか?

多店舗展開を検討するとき、多くの人が計算するのは「売上」と「利益」だけ。ぶっちゃけ、それだけじゃぜんぜん足りない。

いちばん見落とされているのが、初期費用の回収期間です。私が失敗した整体FCの初期費用は1店舗あたり約1,000万円。これを月次の利益で割り算すると、回収期間が見えてきます。仮に月の純利益が50万円なら、回収に20ヶ月かかる。その20ヶ月の間に次の店舗を出したらどうなるか——回収が終わる前に次の借入が走る。雪だるまですよ。

特に注意してほしいのが、見えにくいコストの存在です。本部への広告分担金(本部の広告費用を加盟店が分担して払う仕組みです)、SVサポート費(スーパーバイザーという本部の担当者が来る費用)、システム利用料——これ、ロイヤリティとは別にかかることが多い。私も最初は「ロイヤリティ10%か、いけるな」と思っていたら、諸々含めると実質15%以上になっていたケースがありました。

ロイヤリティの仕組みについてはこちらの記事で詳しく解説していますが、多店舗展開の場合は「1店舗あたりのロイヤリティ負担×店舗数」がそのまま固定費として積み上がる構造になります。

次の店舗を出す前に、「前の店舗の初期費用が回収できているか」を必ず確認する。これだけで全然変わります。出店の判断基準を「売上が上がっているから」ではなく「キャッシュが手元にあるか」に変えるだけで、リスクがぐっと下がります。

あともうひとつ。運転資金は「最低6ヶ月分の固定費」を現金で持つことがカギになります。私が多店舗展開で失敗したのは、まさにここをなめていたから。1店舗目がうまくいったせいで、根拠のない自信があった。運転資金が底をついたとき、もう打ち手はありませんでした。

補助金の活用も検討してみてください。FC加盟時に使える補助金は複数あります。詳しくはFC開業で使える補助金の記事を参考にしてみてください。

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多店舗展開を成功させるための条件と本部選びのポイント

多店舗展開を成功させるための条件と本部選びのポイント

「じゃあ、多店舗展開って絶対ダメなの?」——そう思いましたか?

違います。多店舗展開自体が悪いわけじゃない。準備なしにやるのが危険なんです。これだけははっきり言えます。

私が5ブランドに加盟してきた経験から言うと、多店舗展開で生き残っている人には共通点があります。

まずやってほしいのは、「1店舗目をオーナーなしでも回る仕組みにしてから2店舗目を出すこと」です。当たり前に聞こえるけど、これができていない人がめちゃくちゃ多い。オーナーがいないと売上が落ちるなら、それは事業じゃなくて「オーナーの労働」です。マニュアル化、スタッフ育成、KPIの設定——これが完成してから次を出すべきです。

次に、本部選びの基準を「サポートの質」で見ること。本部によって、SVサポートの頻度・集客支援・スタッフ研修の充実度は天と地ほど違います。加盟前の説明会で聞くべきは「月に何回、SVが来てくれるか」「既存加盟店の平均月商はいくらか」「撤退した加盟店の割合はどのくらいか」——ここを聞かずに加盟するのは、かなりリスクが高い。

あなたは加盟前に、既存オーナーへ直接話を聞きましたか?

私が最も後悔しているのは、これをやらなかったことです。本部が紹介してくれる成功事例だけ見て判断した。本部を介さず、自分で直接オーナーに連絡を取って話を聞く——絶対にやったほうがいい。絶対に。

多店舗展開で成功している人の特徴は「守りの経営ができること」だと私は考えています。攻めて出店するだけじゃなく、各店舗の数字を毎週モニタリングして、不振の兆候が出たら早めに手を打てる人。これ、意外と少ない。

連帯保証(借入をするときに、自分の個人財産も担保にすること)のリスクも見逃せません。多店舗展開では借入額も膨らみます。経営者保証ガイドラインという、連帯保証を外す可能性がある制度があるので、金融機関との交渉時に必ず確認してみてください。


まとめ|多店舗展開は「準備した人だけが勝てる」ゲームです

まとめ|多店舗展開は「準備した人だけが勝てる」ゲームです

フランチャイズの多店舗展開は、メリットもデメリットも、どちらも本物です。

スケールメリット、リスク分散、ブランド認知の向上——本当にある。ただ、運転資金の不足・管理コストの爆増・ロイヤリティの重さ——これも本当にある。

私は1店舗目で月商300万・利益1,000万という成功体験を持ちながら、準備不足の多店舗展開で借金3,000万円以上を抱えて撤退しました。「成功したから次も大丈夫」という慢心が、一番怖い敵でした。

多店舗展開を考えているなら、「今の1店舗がオーナーなしで回るか」「次の出店資金とは別に6ヶ月分の運転資金があるか」——この2点を必ず確認してから動いてください。

失敗してほしくないから、正直に書きました。読んでよかったと思ってもらえたら、それだけで十分です。

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よくある質問

Q. フランチャイズの多店舗展開は何店舗目から始めるのが一般的ですか?

A. 一般的には1店舗目の黒字化・安定化(目安は開業後12〜18ヶ月)を確認してから2店舗目を検討するケースが多いです。ただ「黒字になっているから出す」ではなく、「オーナーなしでも月商が落ちない仕組みができているか」が本当の判断基準だと私は考えています。数字よりも仕組みの完成度で決めてください。

Q. 多店舗展開で失敗する人に共通するパターンはありますか?

A. あります。私自身の経験でも一番多いのは「1店舗目の成功体験を過信して運転資金を用意しないまま出店するケース」です。売上が上がっているように見えても、固定費とロイヤリティが膨らんでキャッシュが足りなくなる。出店前に最低6ヶ月分の固定費を現金で持てているかを必ず確認してほしいです。

Q. フランチャイズの多店舗展開に向いている業種はありますか?

A. 標準化しやすい業種、つまりマニュアル化・仕組み化がしやすい業態が向いています。整体・ピラティスなどの技術系FCは、技術レベルに個人差が出やすく、オーナー不在での品質維持が難しい側面があります。一方、物販系・食品系・学習塾などは比較的仕組み化しやすい傾向があります。ただし業種より「本部のサポート品質」のほうが成否に影響する、と私は考えています。

Q. 多店舗展開の資金調達で注意すべきことはありますか?

A. 連帯保証の問題が一番注意が必要です。複数店舗の借入を個人保証で抱えると、1店舗の失敗が個人の全財産に影響します。経営者保証ガイドラインを活用して、金融機関に連帯保証を外す交渉をすることをおすすめします。また、補助金(小規模事業者持続化補助金など)を活用して初期費用の自己負担を減らす方法も検討してみてください。

Q. フランチャイズ本部を選ぶとき、多店舗展開を前提にした場合に特に確認すべきことは?

A. 本部を介さず既存加盟店のオーナーに直接話を聞くことが最優先です。その上で確認してほしいのは「撤退した加盟店の割合と理由」「SVの訪問頻度と実際の内容」「ロイヤリティ以外にかかる費用の合計」の3点です。説明会で聞くと当たり障りのない答えが返ってきがちなので、既存オーナーへのヒアリングで裏取りをするのがカギになります。

富永康太

富永康太(とみなが こうた)

株式会社DOP代表|FC5ブランド加盟経験

整体FC・ピラティスFC・小顔整体FCなど5つのFCブランドに加盟。1店舗目は年間利益1,000万円超と好調だったが、多店舗展開で社員の退職や売上不振が重なり撤退。全額借入だったため借金だけが残った。その成功と失敗の両方の経験をもとに、FC加盟を検討する方へリアルな情報を発信しています。
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